過払金の回収方法

 過払金をできるだけ多く回収する(取り返す)には,訴訟を提起する必要があります。訴訟を提起した場合,過払金返還請求でも争点が存在する場合もありますが,大手の貸金業者が相手方の場合には,訴訟の途中で和解が成立することが一般的です。そして,大手の貸金業者の場合は,和解が成立すれば,過払金の支払いを怠るということもないので,過払金を回収することは容易です。
 
 しかし,中小の貸金業者の場合は,金額の折り合いがつかず,訴訟の途中で和解できるケースは少なくなります。また,貸金業者の中には,和解したにもかかわらず過払金の支払いを怠る業者もあるようです。
 このような貸金業者が相手の場合には,訴訟の結果,勝訴判決を獲得しても,過払金の支払いをしてきません。したがって,過払金の回収は非常に困難です。

 そこで,過払金を回収する方法としては,①強制執行の申立てをする,②債権譲渡をするという方法が考えられます。①強制執行の申立ては,正攻法です。貸金業者の銀行口座や本店や営業所の動産を差押えます。強制執行は空振りや競合することが多いので,まとまった過払金を回収することが期待できないのが現状です。
 ②債権譲渡は,同じ貸金業者に対して債務を負っている債務者に過払金返還請求権を売却するという方法です。どの程度回収できるかは,債権をいくらで売るのかによって決まります。債権を買う債務者にもメリットがないと債権譲渡の話がまとまりませんので,通常は,ある程度ディスカウントした金額で売ることになります。

 過払金返還請求権を債権譲渡した場合,後々,貸金業者が債権譲渡の効力を争うこともあります。貸金業者が債権譲渡の効力を争えないように,債権差押+転付命令の申立てをすることで,債権譲渡と同じ結果をもたらすことができます。

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